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朝が来るのkapoのレビュー・感想・評価

朝が来る(2020年製作の映画)
4.0
母なる海と光なる子。

広い海とそれに
呼応する様に光のショットも沢山出てきて、
波の揺れと共に、
男女、親子や沢山の人間関係と
感情、出来事が揺れながら交差していく。

そこの基盤となる
社会性、家族、夫婦、人間性、生、性、愛。

物理的にも心理的にも
光の当て方が絶妙だった。
本望じゃなくても、
自分が必ず誰かの光になっている。
だからどんな命も光の存在だなって。

主人公の女性たちの気概ったら。
蒔田さんはさすが河瀬監督が好む
眼差し雰囲気ですんばらしかった。
全キャストの演技がほんまに素晴らしかったわ〜。
特にデートシーンの演技とか好きやったし、
アラタの泥酔シーンの演技も凄くグッときた。
主人公の愛し合うシーンは
胸から色んなのが溢れたし、
浅田美代子なんか樹木希林に迫る勢いやない!?

リアリズムを追求する監督ならではの
リアルが交差する演出で、
またまた河瀬マジックにかかり、
目は赤く、心は熱く、
人間と自然の逞しさと優しさに力貰えた。

そしてこれは現実にある多分たくさんの
インスタからは絶対見えない光たちの
一部の物語りだと思う。

今作も監督の腹の据わった感じの、
女性の底力見せたろかい!な
気概も皆との信頼関係も
ビンビンに感じて、
触発されました合掌。
素晴らしかった。

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とにかく性について、
小さいうちから
もっともっともっともっと
真剣に勉強し、深く考え、教え、
話し合うべきだなって
改めて強く思えた。

それは自分を大事にする事、
相手を思いやる事だし、
追求すると生へ繋がる。

女性の負担が大きい事も含めて、
自分の過去や傷も含めて、
私ももっと知りたかったし、
自然があるがの如く
全ての命の輝き方を包み込める
社会にもっともっとなって欲しい。
心から願うし、自分はそうしたい。
私を含む沢山の光の為に。
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