深くそして強く心を動かされる作品。海、山、空の薄暗さや木漏れ日などの眩しい光景は美しく、台詞が一つ一つ気持ちを表すようにゆっくり出てくる、映像と言葉が織り成す情景がとても合っています。
出演者も素晴らしい。不妊で悩み育ての親を演じる井浦新と永作博美、特別養子縁組団体の代表を演じる浅田美代子、もう本物を見ているようでした。
そして産みの親を演じる蒔田彩珠、いろんな感情を表現しても全く違和感がなく演技をしているように見えません。
あさとひかり
こどもが幸せになるために
産みの親も育ての親も心配してくれる誰かも皆こどものために。
ごめんなさい、ありがとう。
産みの親、ひかりは心から言いました。ちびたんと呼びかけました。
ひかりは紛れもなく母親。
育ての親(永作さん)が手紙の一行を鉛筆で塗りつぶして浮き出た文字、産みの親(蒔田さん)の嘆き悲しみを現す魂の言葉が忘れられません。