金とか時間に余裕のある共同生活が生活感により侵食される話で、「程よい距離感を保って」「毎日自由にご機嫌に」なんてのは所詮フィクションだよねって映画。
あまりに現実感がなくて、後半になってまだそんなとこで揉めるんだと思って冷めてしまった。
もうすっかりお腹が大きくなってからの「洗濯機買おうぜ」とか、埃も何も落ちてないのにせっせと掃除機かけてたりとか、お風呂場の入り口に腰掛けて座れちゃうんだとか、「とりあえずチキンライス食べよう」とか、もうそういうディテールがいちいち嘘すぎて空虚すぎる。
広い家に住んで休日には目黒川沿いをランニングするのも、ワインと炭酸水が常備されてるのも、“クリエイティブな”仲間たちとのやんちゃな飲み会も、
少なくともわたしが知る“東京”ではなかったし、わたしが知る“20代後半”ではなかった。
あと疲れた都会人が(綺麗に整備された)地方でデトックス みたいなのも嫌いだな。