悠

新解釈・三國志の悠のレビュー・感想・評価

新解釈・三國志(2020年製作の映画)
4.0
期待通りの面白さでした!笑ったわ〜
こういうエンタメ作品は週末に見ると楽しく休みに入れるので嬉しいです(笑)

しかし、こんなに有名な三國志なんでネタバレとか何も無いよね…
日本でマンガになってる三国志や三国志演義がめっちゃ好きな人は観なくて良いと思います。
正史の三國志が好きな人は「なるほどこんな解釈か〜」ってなるのかな、って思いましたが…どうだろ。日本の幕末みたいに強火勢が面倒くさいジャンルだからな〜これ、韓国はまだしも、香港でやって大丈夫?(笑)台湾は…許してくれるかな…?とりあえず、関羽は終始カッコ良かったから許されるのかも〜

三國志って有名だけど、なんか登場人物がたくさんいて分かりにくそう〜って人はこれから入っても良いと思います!それぞれキャラが濃いんで分かりやすい!(笑)
でも観るなら登場人物とその相関図は予習してから行った方が理解がスムーズだと思います!

そもそも三国志演義の過剰な蜀ヨイショが嫌いなので今回の「新解釈」は割と私の歴史感に近い感じです。もちろん「おいおい」ってのもありますけど、そもそも西暦200年前後の「史実」って本当ですか?って感じだし、史料は時の権力者の都合のいいように書かれてるって前提は絶対的にあるので、学会で発表とかじゃなければどんなのだっていいと思います。一部ゲームでは武将も美少女になってますし?(笑)これにごちゃごちゃ言う人とは普通に気が合わないなって思ってます。
福田組のグダグダ感が良い感じでした。あんまりせせこましいのは疲れるし、勢いだけなのは全く面白いと思わないので私には丁度いい塩梅でした。私が観た回はわりと笑いが起こってたので楽しかった(笑)堪えるの結構無理だった…

個人的に曹操が好きなんですけど、小栗旬の曹操は要所でカッコ良くて時々だらっとしてていい感じでした(笑)
だって孫権が20歳の時47歳だよ…新入社員と部長くらいの差よ…そりゃ若いおねえちゃん追い掛け回して遊びますわ、権力者だしね!
赤壁の戦いの時53歳とかめっちゃ頑張ってるよ…残虐な面ばかり強調されてるけど、実力主義の政策とか武将としても政治家としても突出してると思うんだけどな〜嫌われ者になってて可哀想。
まぁ、『物語』には正義と悪が必要ですからね。

絶対悪は董卓でしょ!洛陽焼いたの本当に許せん。
そんな董卓が佐藤二朗って時点でこの映画勝ちだと思ったんですよね〜
呂布の城田優もカッコよかったし、最強呂布らしく堂々とした体躯でいいんですが、赤兎馬赤過ぎない?

この映画のMVPは周瑜ですよ!賀来賢人めっちゃ頑張ってた!めっちゃ走ってた!(笑)
スーパー武将なんですが人間味の強い仕上がりでしたね(笑)

黄夫人の口の悪さがちょっと嫌でした…顔面と言動が合ってない…あ、でも時代考証的にあの黄夫人は美人ではない…?ってことは適正…?
正史における黄夫人を知らなかったけど、確かに不美人ってあるな(wiki)…なるほど。正しいのか。
逆に絶世の美女貂蝉は創作なのですが、美女を送り込んで傾けさせるってのは有りだったんでしょうな。春秋戦国時代の越王勾践が、呉王夫差にそうした謀略を計って呉は傾いたって言うし。個人的に渡辺直美が好きではないので、そんなにハマらなかったですけど。ダンスがそんなに良いってわけじゃないし…ちょっとくどい…すごく気になったのは最期のシーンでなんで、安っぽいチャイナ服だったんだろ…あれは蒙古の服がベースなのでこの時代は違うはずなのに…ここで創作キャラっての出したのかなとか思ったりして。

そう、漢服!
衣装が好き!!!この時代の見てると確かに和服の元だなって思うよね。宗までの漢服がとても好きです!優美!

勇者ヨシヒコに比べるとめちゃくちゃ豪華な仕上がりだとは思うのですが、雰囲気がそうじゃないので気楽に観れます。歴史物って大河とかもそうだけど、妙に仰々しいのが多いけど我々の今だって数百年後は歴史の一部なんだからゆるっとした作品もあっていいと思うのです。こんな感じで歴史好きが増えたら良いな〜なんて一歴史好きとしては思いました。

あ、でも「劉備玄徳」と「諸葛亮孔明」って字まで全部まとめて言うのはどうかと思う!しかもこの二人だけって…
悠