からあげ

静かな雨のからあげのネタバレレビュー・内容・結末

静かな雨(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

中川龍太郎監督の感性や音の描き方が
凄くしっくりきた。
こんなに優しい静けさを描いてくれた
この作品に出会いほんとうに良かった。
ピアノの音に癒され真夜中の静けさに
ほっとできた。
風景描写がとても綺麗。

脚の障害を持つ行助は脚を引きずって歩く。
いつものたい焼き店で150円のたい焼きを食
べ店主のこよみと少しばかりの会話をする。
しかし、、
まだ若いこよみは事故により記憶の障害を
持ってしまう。新しい記憶を長く覚えている
ことができなくなってしまう。
行助はこよみに共に暮らすことを提案する。
昨日の会話も昨日の笑顔も昨日の喜びも怒り
も涙も全部忘れてしまう記憶障害。
好きな人と重ねて行きたい日々が重ねられな
い。前に進むことができない歯痒さやもどかし
を経験して見えたものとは‥


生きて行く。仕事してたら毎日がジェットコースターに乗ってるように過ぎていく。
月日の流れの早さに何か大事なことを何処かに忘れてるような気がしている。
多分、忘れてるんだろう。
忘れものが多い人生かもしれないけれど、人との
出会いや別れがあって今がある。
出会った人々から貰った記憶は永遠の宝物なんだ
と思う。出会いがあって別れがあってそんなこん
ながあったから私は今ここに居るんだと思う。


中川龍太郎監督30歳の若さなのに
こんなに生きるや、人生の波を客観的にも主観的
にも表現してる中に自然な普段あるよな優しさを
描いていて温かさをたくさん感じた。
素晴らしい作品。
からあげ

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