中川龍太郎の語りの魅力は、その語りを支える嘘のようなものによって、逆説的に立ち上げられる、偽りのない嘘のように僕は思っており、それは間違いなく固有の魅力になっている。
そして彼にとっては、原作を他…
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オーディブルで原作聞いて観たから、ん〜どうも違うな〜
彼の方は普通の人で足が悪いという設定、これは太賀君好きだし良かった。
彼女の方は鯛焼きのスペシャリストでカリスマ性がある。決して普通の女の子では…
「ここ、ゆきさんち?」
「雨、上がったね」
「こよみさん、長くなるけど話を聞いて」
だんだんとゆきの声色に変化があらわれるのが太賀すご、てなる。
静かな雨の日に戻る記憶。
毎日繰り返される会話。…
過去でも未来でもなく、今を生きること。
その時間を慈しみ、愛しむこと。
繰り返し描かれる今日という日をどう丁寧に生きるか、人にとってはそれが本当に大事なのではないかと思わされた。
食べるシーン…
僕ブロッコリー嫌いです
のシーン。その後、たくさんメモを遺していたことに気づく、彼女の愛や健気さ、セリフのない数分間、素晴らしかった
おでこにキスされた後の背中長回しも
惹きこまれ、想像掻き立て…
このレビューはネタバレを含みます
また訪れたい記憶みたいな映画だった。
静かな写真が連なったような映像だった。
画質の朧げな感覚が、「今流れている時の流れ」というより、記憶の中を漂う物語を訪れて、もう一回再生しているようだった。
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宮下奈都・文藝春秋