ひろくん

糸のひろくんのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
1.3
本物のクソ邦画。魂(描きたいもの)がないのに企画ベースで映画を撮るな。
菅田将暉と小松菜奈という星の数より多く繰り返されたダブル主演の二人が演じる役柄が結ばれる様子を描くために何もかもが存在しており、かつ二人が結ばれること自体に特に意味がない(少なくともそこに作り手の誰も何らかの意味を与えようとしていない)という、いったい誰が、何のために?と唖然とさせられてしまう映画。菅田将暉の一人目の妻の存在や、小松菜奈がシンガポールで一緒に会社を経営していた女性の存在意義とはいったいなんだったのだろうか。我々観客の人生は限られており、無意味なものに投じる時間はそれほど多くはない。少しは何のために、何を作るべきか考えた上で映画というものを撮っていただきたい。さすがに菅田将暉はそれなりの演技力なのだが、小松菜奈は本作においては特に喋り出すと芝居が下手くそというか嘘くさい。これは脚本がまずいことに起因している。小松菜奈だけでなく助演俳優もやることなすこと全て胡散臭く現実味がないのだ。これは脚本に原因がある。映像はわかりやすくプレゼンのようで、演出やカメラワークになんの美的な執着や葛藤も感じられず、売る対象が何もないCMを延々見せ続けられたという感じ。
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