このレビューはネタバレを含みます
何とこの映画、前半の45分で主人公たちが誰に、何故恨まれているのかが判明してしまう。序盤から姿を表していた人形の正体が徐々に明らかになっていく展開はベタだけど普通に怖いし、溜めに溜めて人形が等身大になる場面はかなりのショックシーンだ。でも、その後はキャラクターが襲われていくシーンを"一人一人"見せられるのが少し冗長……。
後半は恐怖が笑いに変わる……と書くと聞こえはいいけど、どちらかというと拍子抜けのような気がする。唐突に始まる火サスみたいな独白のまあ長いこと。他の人が殺されてるのに、それに涙しちゃう主人公もどうなの?
しかし、最後に良いところを持っていく黒沢あすかも含めてここまで登場人物の個性(魅力とは言ってない)を引き出しているのはすごい。88分という短い時間で王道ホラーを描ききった作品だ。スプラッター要素がほぼ無いのが残念。