被写体であるモデルと、その子に恋をしたカメラマン。恋の始まりのハッピー過ぎる瞬間にさえも、どこか破滅の予感を漂わせるところがいい。
幸せと不幸せの転換点とはたぶん相手を信じられなくなった時から始まる。
ユカが最後に語るエピソードからも、何事にも自信を持てず人より遅れを取ることのコンプレックスが、成長してからの彼女の行動にも現れてしまっている。
みんな自分をスルーしていきそうになる、だからさみしい。だから嘘をつく。
ユカがこのループから抜け出すのは難しいかもしれませんね。
とにかくいろんなことがグイグイくる作品でした。
そうだよね、そこはそうなるよね、がすごくスムーズで飽きなかった。猿楽町の風景もgood。
カメラマンの金子大地くんの疾走感もよかったし、石川瑠華さんの多面体な魅力もよかった。
特筆するなら大窪人衛さんの狂気ですね。優しい言葉を出していても目に狂気が宿るってなかなかできないです!