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いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46のcoroのレビュー・感想・評価

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純粋培養されていく少女たちの成長譚に敢えて色をつけない、静かな装いをしたドキュメンタリー映画。深い胸の内をさらけ出していた前作「悲しみの忘れかた」に比べると、やや淡白で視線が偏りすぎているように感じてしまったけれど、悲しみの予感を隠した笑顔から、無意識の内に積み重ねてきた絆や溢れんばかりの愛は伝わってくる。

卒業していく者の晴れやかさや、見送る者の寂しさが入り混じったコンサート(ジャケットの画がまさにその瞬間)は感動的で、発信されない言葉や、会場で花開くありがとうの文字が心に沁みる。否応なく移り変わっていくものの寂しさに何故だかトリュフォーの「アメリカの夜」が重なって、懐かしさとともに胸をギュっと締めつけられた。
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