coroさんの映画レビュー・感想・評価

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ジョバンニの島(2014年製作の映画)

3.4

1945年、色丹島。敗戦後ソ連軍の進駐により、いずれ戻れぬ地となる島民たちの苦悩や悲しみの幕開けを描いている。

子供目線なのか日本人目線なのか下方向から捉えたアングル。当時の暮らしの息づかいさえ聞こ
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エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.3

1996年に起きた大量遭難事故。それを忠実に再現しようとする誠実さが、登場人物それぞれに焦点を当てすぎてしまい、描くべき背景がぼやけてしまっているように感じる。

彼らが高額なツアー費を支払い、命の危
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.9

ネガティブでかなり精神を病んでいるように見える主人公がちょっぴり怖い。
進化が進み過ぎると狂ってしまうと言われる(異常巻)アンモナイトをこよなく愛する彼女は、「ひとつくらい変えても大丈夫じゃない?」と
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ネイチャー(2013年製作の映画)

3.5

科学では説明することのできない自然の織りなす神秘を、長い時間を費やしミクロとマクロの複眼的視点で綴られる。

何万羽というフラミンゴが地球の血を飲みうすら赤く染まっていく瞬間や、永遠に不毛と思える場所
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愛のタリオ(2014年製作の映画)

2.9

涼しげな桜並木。古びた遊園地。ドキドキするほどリアルで艶めかしく発色する性描写も含め丁寧に描かれるプロローグに比べると、脈絡なき登場人物たちと共に乱雑に駆け抜けていく後半の展開が惜しい。

複雑な怒り
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マレフィセント(2014年製作の映画)

3.2

2日続けてのエルファニング

満足するということを知らない人間たちが、幻想的で美しい妖精たちの国を侵そうとする。それを守ろうとするマレフィセント。いばら姫でもなく眠れる森の美女でもない、心優しき魔女の
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.8

1977年のイギリスが舞台。パンクロックに憧れる少年が怪しげなパーティ会場で出会った不思議な少女とすごす48時間の恋物語。

主人公の2人が徐々に覚醒しながらEat Me Aliveを熱唱するシーンは
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二重性活 女子大生の秘密レポート(2016年製作の映画)

3.3

自由だと思っていた街にいつしか囚われてしまう女子大生。(都会は怖い)
刹那的な恋に永遠を求める彼女を優しく包み込む自然光やネオン光が美しい。


実話だけに哀しい邦題

はじまりのうた(2013年製作の映画)

-

よく似た感性、よく似た境遇のふたりが音楽を通じて徐々に心を通わせながら、明日への曲を紡いでいく。その過程はちょっぴり甘いけれど、心地いい。

一線を越えてしまいそうで越えないふたりがスプリッターでひと
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シンプル・プラン(1998年製作の映画)

3.3

過去鑑賞記録 (原作既読後)

コンフェッション(韓国)を見ていて思い出した、初めて目にした重厚なサムライミ。
最上級の原作。その原作を忠実に再現しているが故、面白みに欠ける

コンフェッション 友の告白(2014年製作の映画)

3.4

不穏を煽る無音のオープニング。幸せそうな3人の少年を襲う緊急避難の審判。昔と変わらず今でも仲のいい3人の若者。
誰も傷つかず皆が幸せになるはずだった3人の人生に、再び偶然という名をした運命の審判が忍び
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.6

高い知能を持ちながら社会の規則を受け入れず人権を尊重しない。自己利益のためだけに行動する、いわゆるサイコパスが主人公。彼の天性とも言える職業は、刺激的な映像を求めて深夜を彷徨う報道パパラッチ。

彼に
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セッション(2014年製作の映画)

4.0

再視聴

ジャズに取り憑かれた二人の狂気がシャイニングのように徐々に加速していき、極限を超え神の領域を突き抜けていく。
合間に差し込まれる流れる車や道ゆく人々、街の風景さえもジャズしているかのようなカ
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

3.2

のどかな田舎町、花に溢れて、愛に溢れて、摘まれても、堕ちても、誰ひとりとして罪悪感を抱かない。
瞬きさえも色づくパステルカラーの世界の中で、無機質な幸福が能天気な音楽を伴い、季節を越えて、また溢れだす
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クスクス粒の秘密(2007年製作の映画)

3.4

舞台は移民が多く暮らすフランスの港町。アラブ系移民家族の話なのに(勝手に抱いていたイメージ)ここに登場してくる女性たちは皆が逞しくてよく喋る。寡黙な男性たちがたまに見せる抵抗も虚しく隅に押いやられてし>>続きを読む

パリ、恋人たちの影(2015年製作の映画)

3.8

ほどよく長回しされるざらついたモノクロの風景。冒頭からもう好み。

父親の影を追うように映画製作を続ける愛を語らない夫と、自分の夢をあきらめ献身的に夫の夢を支える妻。
彼らの暮らしがバランスを崩して傾
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咲 Saki(2016年製作の映画)

3.3

冒頭から話が飛んでいきなり県の予選大会へひとっ飛び。
既読前提? なんて思いながら見ていると、その飛んだ時間は後々、決勝卓を囲む選手たちそれぞれがたどってきた軌跡に割り当てられていく。
ピンポイントで
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黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年製作の映画)

3.5

戦火を生き延びアメリカに亡命したユダヤ人女性が、ナチスに略奪されたクリムトの名画を取り戻そうと母国(オーストリア)を訴える。過去が現在に是正を求める瞬間を描いた奇跡のような実話。

裁判のため否応なく
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凍える牙(2012年製作の映画)

3.0

男性社会で生きていく術を持たない孤高の女刑事と、人間社会で生きていく術を得ているにも拘らず孤高の狼犬。
ふたりの眼差しに潜む憂いが交差するシーンはどれも哀しげで切ない。

従順さを利用するものに愛を語
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セレステ∞ジェシー(2012年製作の映画)

3.6

リリー・アレンのLittlest Thingsをバックに始まるオープニングのスライド写真からいい感じ。
主人公は、傲慢で決して他人を認めようとしない(なのにどこか憎めない)キャリアウーマン。あくせくと
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おとこのこ(2011年製作の映画)

3.6

イジメを題材とした作品なのに、(こういう表現は不適切かもしれないけれど)映像を含めて視点がどこか暖かで、爽やかささえ感じてしまう。

ひとりじゃないっていいな

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

-

主人公を含めてここに登場する人物それぞれが、家庭環境に何かしらの問題を抱えている。それでも未来派の彼らは後ろを振り返らず、まるでダニエルとメロディのように前へと進んで行く。
台詞がいちいちお洒落で、詩
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サバイバルファミリー(2017年製作の映画)

3.3

いつバラバラになってもおかしくない家族をふわふわ繋ぎ止めている、ちょっとだけ天然の彼女(母親)がすべての道標。

ディザスタームービーも、日本が舞台だと(身勝手だけど)こんな感じの描き方が多分ベストじ
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或る終焉(2015年製作の映画)

3.9

冒頭の看護師と女性患者の画から一瞬アルモドバルのトークトゥハーが頭をよぎるが、そんな心配も早々杞憂に終わる。

患者の記憶を手繰り寄せ、身も心もすべてを委ねられる彼と、不自由な心と身体のすべてを彼に託
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ヘンゼル&グレーテル(2013年製作の映画)

-

まるでサバイバルホラーゲーム。グリム兄弟が現代を生きていれば、きっとこういうテイストの作品を作っていたんじゃないかなんて思う。
オープニングのポップアップ絵本が欲しい。

パターソン(2016年製作の映画)

3.9

朝起きると妻にキスをして、時間通りに家を出かけてはバスを走らせる。車窓を流れるいつもと変わらない景色や窓に反射するバス(自分)を見ながら時折悩んだりもするが、家にたどり着くと安心してまた時の流れに身を>>続きを読む

もうひとりの息子(2012年製作の映画)

3.6

イスラエルとパレスチナ。こんなに近くて遠いふたつの国の狭間で生まれた手違いをきっかけに融合していくふたつの家族の姿が、何世紀にもわたり対立し続けてきたふたつの民族に、暗闇から光を差し伸べているかのよう>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.0

思う気持ちがつい顔に出てしまう主人公の表情が豊かで個性的。それがこの映画の最大の魅力。

彼女は走る。どんな嫌なことがあっても、どんなに辛いことがあっても走る。つまずいても、転んでも、血が流れても走り
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インシディアス(2010年製作の映画)

3.0

パトリック・ウィルソンの姿を見かけた瞬間ウォーレン夫妻⁉︎って思ってしまうほど死霊館の印象が強く残っているが、この作品が先で彼がウォーレン博士を演じるのは3年後だと後で知る。

遥か遠くにありながら彼
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いのちの子ども(2010年製作の映画)

3.7

紛争の絶えないイスラエルとパレスチナ。両国の架け橋であるテルアビブ郊外の病院で骨髄移植が必要なパレスチナ人の子供を救うため、民族や宗教を越えて手を差し伸べる人たちの姿が眩しい。

作者の問いに、死は日
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毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)

3.6

オーディションに遅れてやってくる女優と帰り支度をしていた監督ふたりきりの妄想劇場。

会話しているとお互いが混乱してくる様や、お互いを求めているのにお互いを相殺し合っているふたりの、逆転していく主従関
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マザー!(2017年製作の映画)

3.7

詩人の夫とその妻をハビエル・バルデムとジェニファー・ローレンスが演じる。もうそれだけで充分妖しいのに、不審な訪問者が次々と夫婦の元を訪れてくる。やがて土足で踏み荒らされた心はバランスを失い、神さえもそ>>続きを読む

鉄くず拾いの物語(2013年製作の映画)

3.5

斧で車を解体していく姿がどこかアーティスティックに見える鉄くず拾いの人。

山村で貧しいながらも幸せに暮らしている家族。ある日身重の妻が腹痛を訴え、病院に連れて行くと流産していることが分かる。手術をし
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光にふれる(2012年製作の映画)

3.5

トラウマを抱え、あと一歩前に踏み出すことの出来ない盲目のピアニストと夢を諦めかけている女性。
いつも光を探しているようにくるくる動く瞳の奥に潜む純粋さに導かれて、彼女の閉ざしていたものに光が射し込んで
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