犬王の平家物語。友魚の犬王の物語。奇想天外のようでいて、実のところ猿楽とか歌舞伎とかの誕生はこういったところなのかも知れない。盲と異形のものが芸の才能の煌めきを見せる。犬王の歌い踊る平家物語。忠度の腕塚、鯨とか、面白いけど、聴いてるだけじゃちょっと難しい。復習してから歌詞付きでも一度観たい。友魚の音楽がもうちょっと琵琶っぽい方がいいと思ったけれど。
歴史は為政者の都合の良い歴史が作られていくのが常だが、琵琶法師が語り継いだ『平家物語』にも正史的な操作があったのか。
友魚を盲にした天叢雲剣が幾度か登場して血を吐いていて、もっとストーリーの主要な秘密なのかと期待していたが、最後まででてこなかった。アレ出てきたっけ？その呪も友魚と犬王が巡りあう運命だったという事か。
