すずき

魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たちのすずきのレビュー・感想・評価

3.4
1829年、帝政ロシア時代。
駆け出し作家のゴーゴリ(実在の文豪)は、自費出版の詩集が売れず、警察の書記官の仕事で暮らしていた。
しかし彼には妙な症状があり、殺人現場でふとした拍子に気を失い、謎めいた幻覚を見てしまうのだ。
敏腕捜査官のグローは、ゴーゴリには幻覚の中に事件のヒントを視る霊能力がある事を発見する。
2人は、女性を狙った連続殺人事件が発生した田舎の村へと派遣される。
そこに蔓延る怨念と魔術、そして闇に徘徊する悪魔の黒騎士。
ゴーゴリは幻覚と現実の狭間で、事件の捜査へと乗り出す…

ロシア製オカルティック・ミステリー映画。全3部作の1作目です。
ゴシックな雰囲気やあらすじの設定が、ティム・バートンの「スリーピー・ホロウ」に非常に近い。
でもそっちと比べて、より漫画的な感じがする。
主人公が推理もへってたくれも無く、失神中に事件の真実を視る、という能力も漫画やラノベ的。ダブルヒロイン体制なのも。
もちろんホラー要素も大きいけれど、そんなに怖くないので安心。

本作は2章仕立てとなっており、舞台は共にディカーニカ村なんだけど、それぞれ違う事件を捜査する。
事件の裏には大ボス?の黒騎士が暗躍してるんだけど、彼との決着は本作では描かれない。
一応それぞれの事件は解決するんだけど、1本の映画作品としてはそこまで盛り上がらず、ホントに3部作の1作目、進行度33%と言った所。
全6話の連続ドラマの2話入りDVDを観るような心構えで。

ちと映像が安っぽい所があるのが難点だけど、キャラ立ちしたメインキャラクター達は好みな作風かな。