甘口映画

ガリーボーイの甘口映画のレビュー・感想・評価

ガリーボーイ(2018年製作の映画)
3.7
今まで観てきた(と言っても大した本数観てないけど)インド映画とはちょっと雰囲気が違ってました。
どこかしらアメリカ映画みたいな感じで、スラムの様子もなんとなくNYっぽくて、作品全体も洗練されたというか、おしゃれな雰囲気が漂っている感じでした。

でも主人公ムラドの暮らしはインドの貧困層を描いていて、それはどこか、昭和40年代ぐらいの日本の生活にも似てるなと思いました。
それでもこの作品ではムラドを始め、多くの人の暮らしの中にスマホが食い込んでいて、SNSを駆使したりと、今のインドの生活が想像できます。

ラップの才能に目覚めたムラドが音楽で成功していくストーリーがメインだけど、周りの友人たちの協力、理解してくれない大人たちとの軋轢、制度に縛られる恋人との交際、自分を別のステージに引き上げてくれそうな他の女性の存在、悪いことをしながらも共に生きていく友だちとの友情、青春映画のような展開に興味が惹きつけられます。

あまりラップやヒップホップといった音楽は積極的には聴かない私でも、作品中に流れる音楽には何度も身を揺らしそうになったり、つい拍手をしたくなりそうなくらい、音楽も良かったです。

(ヒップホップ調ではなかったけど、ムラドとスカイが途中まで録音してた二人の掛け合いのようなハウスっぽい曲もとってもいいなと思いました。)

最終的には人間関係も含めてハッピーな終わり方になるのも良かったです。
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