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ソワレのnurukoのネタバレレビュー・内容・結末

ソワレ(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

とても練られた意欲的な作品だなと思いました。演出も凝っていて撮影も良くて。

ストーリーについては気になる点もある。翔太が一緒に逃げようと言うときの台詞がいまいち説得力がない点。日常の閉塞感から逃げたかっただけとはいえ、唐突に感じてしまった。そして、詐欺の片棒を担いでいたことへの贖罪は?タカラに救われて終わり?最後のシーンでは、現実に引き戻されてしまった。

被害者であるタカラの明るい未来も見せてくれたら良かったなと思いました。「空っぽじゃなかった」と自分を受け入れたようなことを言っていたけど、ちゃんとした希望のシーンで締めくくり彼女を救って欲しかった。カタルシスをそこで感じたかった。それくらいタカラというキャラクターが良かった。

でも、丁寧な物語の積み重ね方と主演2人の熱演で最後まで興味深く観られたのは確か。特に芋生悠さん、素晴らしかった。演技なのを忘れるくらい役に憑依してた。これから注目していきたい。
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