もうショックで、ショックで。どうしても元気なときのものを見たいって思ったらこの映画があるのよ。ああ、つい見ちゃうじゃないですか。

若いころ、何度かお会いしたことがあるんですよ。腰の低い人で。自分なんかそのころぺーぺーだからエラそうにしていていいのに、全然そんなことないの。

でこの映画。まあ題名からわかるようにパチモン映画です。古くは「元気がでるテレビ」から「ガチンコ！」あたりでやっていたリアリティ似非ドキュメンタリー。劇場で見たら怒るけど、ふわっと観ていたら楽しいじゃない。

まあとにかくそのころは元気だったからなぁ。こんなバカ作品みてちょっと悲しい気持ちになっているなんて困りますよ、ほんとうに。

わきには有吉もいて、ああこの人は大番頭だったんだなぁと思う。そうか、つらいだろうなぁとかついつい観ていて思っちゃう。バカ映画なのにねえ。

最期までぐだぐだで、ラストも豆絞りの恰好でぐだぐだ。最後までぐだぐだな映画みて、ちょっとしんみりしている自分。すいません。もう困ってしまったんだよ。

お会いしていたのはかれこれ３０年前。こんな文章しか書けません。追悼。

ダチョウ倶楽部の上島竜兵と彼を慕う「竜兵会」のメンバー、有吉、デンジェラス、インスタントジョンソンらが出演したモキュメンタリーコメディ。

ある小さな村でお笑いライブを開催することになった竜兵会の面々。そこへ暴走族が乱入しせっかくの楽しい雰囲気が台無し。
竜兵会は暴力を受け村人たちはなすすべなくその場を見ているしかなかった…

そんな暴走族を公正させようと上島竜平が立ち上がる話。

芸能人が多数出演しているので意外と映像は真面目風。「ザ・ノンフィクション」ぽいナレーションがこういう作品にしては割とマトモだった。

上島がキレたり熱いことを言ってるんだけどお笑いっぽく見えてしまうというお約束。

ただストレートな笑いはないので「ガキの使い」の真面目風に何かやってみんな笑いをこらえてるみたいなあーいうノリが好きな人ならば楽しめるが、興味ない人からしたら茶番にしか見えない。

最後だけちょっとクスッとしてしまったがそれ以外は基本笑えんかった…

最後にボケをかますって感じで一応笑い的にはオチがある。キタノ映画「座頭市」のパクリも見れます。

上島竜兵が、自身の生き様を克明に刻み付けた実録風ドラマ。とある村で非行を繰り返す暴走族を更生させるため、上島と彼が率いる竜平会のメンバーはさまざまな作戦を試みるが…。
とりあえず、ダチョウとその周辺の芸人たちのファンであれば楽しめる。若い！無名！ザ内輪ノリ！暴走族のシーンの迫真じゃなさもやばいぞ。
有吉とサーフィンをするシリーズよりは、目的も社会貢献だから共感できるし、作らない素で演じている風だから、ホンモノの芸人上島をみられる（ような気がする）思ったより、ぜんぜん動かないけど。ホントに動かなかったもんな。
上島竜兵死去というタイトルのネットニュースが流れてきた朝、スマホの画面に向かって「はあっ！？」って声をあげていた。こんなのは久しぶりっていうか、はじめてで、自分でも驚いてしまった。あまりにも死のイメージと結びつかない人だったから。
なんにしても、訃報を知った瞬間に追悼ツイートするために、竜兵会メンバーがいい感じで映ってる写真をネットの海で必死で探したり、自分の知ってるエピソードを書き綴って、元気をもらいましたありがとうみたいな、そんな浅ましい愚か者にならなくて本当によかった。そうなったらおしまいよ。俺も、まだまだ捨てたもんじゃないなと。
人を嘲りつつも分別をわきまえる慎ましさは、竜兵会からもらった気がする。上島一門のみなさんたちが届けてくれる笑いから、殺伐のなかをご機嫌に生き抜く力をいただいたような気がします。
映画はつまらなかったですし、上島さんの生前の映像だというのにさしたる感動もしませんでしたが、訃報から一年ほど経ったものですから、柄にもない喪失感にも一区切りがついたのかもしれません。お疲れさまでした。