さわだにわか

ゾンビ-日本初公開復元版-のさわだにわかのレビュー・感想・評価

ゾンビ-日本初公開復元版-(1979年製作の映画)
4.5
アルジェント版は編集もサントラもイタリアンに豪快なので各バージョン中いちばん完成度が低いと思っているが、その粗雑さが疾走感と高揚感を生んでいるところもあり、なにがなんだかわからんがなんかすごいもんを観た感では一番なんじゃないかとも思っている。

で、そのアルジェント版をベースにした日本オリジナル編集版。ただでさえ酷いアルジェント版に更に容赦なく手を加えているので、アルジェント版との相違点は他の人が書いてくれてるのでそちらに譲りますが、まぁ統一感がない。ぐちゃぐちゃ。残酷シーンでモノクロになるところもあればならないところもあって基準がわからない。

でも怪我の功名というか棚からボタ餅というか、そのおかげでアルジェント版にも増してなんかすごいもんを観た!感があったりする。わけわからん分だけゴブリンのzaratozomが流れ出した瞬間のテンションの上がり方が半端ない。なんかすごいことになってるぞ!って感じで。

『ゾンビ』の完成形は北米公開版だと思っているし、バイカーギャングの襲撃時にzaratozomが流れない以外はディレクターズカット版が一番好きなのは日本初公開版を見ても変わらなかったが、『ゾンビ』の何が当時の観客にヒットしたのか分かったような気がしたので、観てよかったとは思う。
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