キナ

ドール・メーカーのキナのレビュー・感想・評価

ドール・メーカー(2017年製作の映画)
3.5
じゃんけんぽん!

ドールをモチーフにした殺人犯がトラウマと奮闘するオカルトホラー→勝ち目無さげな心理サスペンス→思い込みを裏切るスリル満点アクション。

話が進むうちに印象がどんどん変化していき、前半の怠さを乗り切った後のスリルが楽しい映画。
シリアルキラーの殺人シーンも、幻覚によるこけおどし的なオカルト表現も、変態おじさんのキモさも、強い女の逆転した狂気も味わえる。

動転すると手が勝手にジャンケン始めちゃうピーター、全く治療できてなくて笑う。
ビデオ記録一日目で早くも様子がおかしい。
そもそも前住んでた家に帰すな。そこの地下室で人殺してたのに。

強気でピーターに挑むモニカにハラハラしていたけど、本当に鍛えていたんだね…と拍手したくなる見事な闘いっぷりに胸熱が止まらなくなる。
痛い痛い仕打ちにもドキドキ。
そしてやってくるまさかのキャラクター。

真実が判明したときのナルホド感は強いけど、ちょっと無理があるしキャラのブレも気になる。
回想シーン的な、過去の殺人例をもう一度見せて欲しかった。冒頭のセリフもなんだかしっくり来ない。
わりとしっかり伏線張ってくれてたことには感謝。まあ本当、無理があるんだけども。

コテコテのキャラがちょっとウザかった。
態度は一丁前のくせになんの役にも立たないドイル刑事、何のために存在してたのこの人。
ぷりぷりの金髪ギャルもせっかくなら堪能したかったところ。乳首に向かって飛ぶ小鳥ちゃんのセンス良し。

ドール作りの要素は薄いし恐怖に欠けるし色々言いたいことはあるけど、愛嬌が強くて好きになっちゃう映画だった。
最後のオマケ映像とか、誰得なの?楽しそうで何より。
キナ

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