シネラー

ルパン三世 THE FIRSTのシネラーのレビュー・感想・評価

ルパン三世 THE FIRST(2019年製作の映画)
2.5
今は亡き原作者モンキー・パンチ先生
が望んでいた3DCGアニメで描かれる、
ルパン三世の映画。
ルパンは第1シリーズから
ぼぼ視聴している程好きなアニメだが、
CGルパンや山崎貴監督に懸念があり、
ようやくの初鑑賞。
結果、面白くない訳ではなかったが、
秀逸に面白い訳でもないという印象。

CG表現のクオリティは高く、
終盤のルパンのアクション等はCG
ならではの表現であり、
個人的には違和感が少なく鑑賞できた。

物語自体は、
"カリオストロの城"のような大衆的で
ヒーロー的なルパンが描かれる
内容となっている。
そんな物語でもある為、
いつものTVSPでの放映で事が足りると
個人的には感じてしまった。
又、本作の敵となる組織が、
第三帝国の再建を企てるナチスの残党
というのも、時代遅れ過ぎると思った。
しかも、ヒトラーが実は生きている
という下りもあるのだが、
その真相は滑稽と言える。
本作のヒロインであるレティシアだが、
彼女の犯罪行為が最終的に曖昧なまま
終えた事も頂けなかった。
更に、描くべき人物描写やアクションを
ダイジェスト的に流す部分もあり、
勿体無いとも思った。

CGによる映画化自体に意義はあった
と思うが、それ以外の目新しさはない
ルパン三世だった。
近年のルパンを観るのであれば、
TVシリーズ(第4作・第5作)や
"LUPIN THE ⅢRD"シリーズを
お薦めしたいと思う。
シネラー

シネラー