ふじこ

十字架のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

十字架(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

無学なので詳しい事情なんかは全然分からなかったのだけれど、チリ国内でクーデターが勃発して数日後に元々目を付けられていた左派労働者達19人が行方不明となり、会社からは無断欠勤として解雇通知が届く。
そこから捜査もされる事なく、6年経って行方不明になった人達の遺体が発見され、政府による虐殺であった事などが関係者の証言で語られる。

当時彼らについての何らかの場面を目撃した人も嫌疑をかけられるのを避ける為か口を噤み、ずっと黙っていたことの証言から大体の流れは分かるものの、結局40年経っても未解決事件のままであると終わる。

思想の違いや疑わしき者である って段階で突然殺害され、行方不明者にさせられた人達の最後はどんなものだったんだろう。家族が突然行方不明になって、何も分からないまま待ち続ける羽目になったご家族も。
恐らく遺族の方たちが森へ行って十字架を建てたりするシーンが悲しい。

最後の方なんで急にあんなホラーな感じにしたの…。
のどかな風景に映る十字架と不協和音とだんだん広がるノイズでホラー映画みたいでドキドキしちゃった。
どの国にもありそうな、暗い歴史のひとつなんだろうなぁって思った。悲しい。

ただチリの風景を映し出し、そこに証言者の語りが次々乗っかる形だったので知力がマイナスの者であるわたしにはちょっと理解が難しいところもあったかなぁ…。
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