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シャン・チー/テン・リングスの伝説のyksijokiのレビュー・感想・評価

3.8
ブラックパンサー的に舞台と文化と登場人物絞ってやったら上手くいくのわかって来てる感じで流石ディズニーマーベル。終わってみればほぼアジア人のみでキャストできてるし、中華系移民のアイデンティティー問題にも触れつつちゃんと面白いから素晴らしいと思った。新フェーズ期待できるかもと思わせてくれるラストだったし、コメディ要素もバランスが良くてマーベル全然見てきてない人でも観れる作りになってて素晴らしい敷居の低さではと!これは普通にエンドゲームだけ見てる人であればバッチリ楽しめると思う。

エンドロールで88risingのロゴ出てきてクレジットも88risingプロデュースバッチリ書いてあってかなりテンション上がった。曲的に印象に残ったのはアンダーソン・パークのとRichBrianのやつとDJスネイクのぐらいだけど中華系ヒップホップちゃんと多めで良かった。劇中のシャンチーがAirPodsじゃなくてコードありのiPhone純正イヤホンなのも良かった。劇中で出てくるある曲がかなり印象に残ったし、あ、Aメロから歌うのね!ってなった。

アクションシーンもしっかり多めで、冒頭からかなりガッツリなのが良かった。最初の出会いの戦闘シーンは柔軟さも兼ね備えていてカンフーアクションとバーフバリの冒頭を彷彿とさせるシーンでなんかインド系と中華系の心を一気に掴まえに来てない?って思った。カンフーアクションはイップ・マンに通ずるものを感じたし詠春拳っぽさも良かった。ただ途中からスローモーション多投すぎたかな。イップ・マンのアクションが良すぎるんだけどこれならイップマンの方が楽しいなぁってなってしまった。シャンチー好きな人はイップ・マンのドニー・イェンも絶対好きなので是非観てほしいお気持ち。

ショート・タームと同じ監督の作品とはにわかに信じがたい。たしかに心理描写と家族の関係性はいつものマーベルよりも少し深めだったけど。こんなに正統派のヒーロー物をあの監督撮れちゃうんかという感じで今後もめちゃくちゃ楽しみな監督の一人だなと思ったり。色味の使い方とかはあんまり特徴出てなかった気はする。

終盤の怪獣展開は流行りなのかしら。
全体で見ると若干冗長な気はしつつも冒頭のアクションで引き込まれたところからしっかりマーベルヒーローとして楽しめる作品になってたし、入門としても楽しめる素晴らしい作品になってたと思う。

キャスト ☆☆☆☆3.9/5.0
ストーリー ☆☆☆☆3.7/5.0
演出 ☆☆☆☆3.6/5.0
音楽 ☆☆☆☆3.7/5.0
映像 ☆☆☆☆3.8/5.0
プロット ☆☆☆☆3.7/5.0
バイブス ☆☆☆☆3.9/5.0
全体 ☆☆☆☆3.8/5.0
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