前作のラストで上がりまくった期待に見事に応えて見せたオープニング。
「ブギーマンは死なない」という身の毛もよだつ前作のエンディングと呼応しつつ、しかし描かれているのは全く新たな悲劇の始まりを予感させるものであるという巧妙さに舌を巻きました。
面白いのはブギーマンという恐怖を「経験した人々の物語」である点で、トラウマが惨劇を創り上げていき、数珠つなぎのように連鎖していく様子は暴力の本質を突いていました。
一方で、この終わりなき戦いに対してどのようなケリをつけるのかという最大の見どころに関しては少し期待はずれでした。
暴力で解決できない(はずだった)問題に対して、それでもやはり暴力に頼らざるを得ない展開というのは、新たな地平を切り開く寸前で元の景色に戻ってしまったような気がしてしまい残念です。
ただ今作も非常にオリジナリティー溢れる物語で、この町の悲劇性を新鮮な形で描いた点で満足できる内容だったと思います。