櫻イミト

巴里の屋根の下の櫻イミトのレビュー・感想・評価

巴里の屋根の下(1930年製作の映画)
2.5
ルネ・クレール監督の初のトーキー映画。フランス詩的リアリズムの出発点とされるコメディタッチのドラマ。オールセットでパリの街角を再現して撮影。

街角で歌いながら楽譜を売るアルベールは、ふとしたことで出会ったポーラに一目ぼれする。しかし町のごろつきフレド、親友のルイも彼女に惚れていた。。。

まずはメイン舞台となる四階建てのアパートがセットだということに驚く。詩的リアリズムの特徴は”オールセットのパリを舞台にした人間ドラマ”との事。本作はコメディタッチの失恋もの。女性の描き方がステレオタイプの、内面に迫るものではない作風で、個人的に苦手なタイプの映画だった。サイレントからの移行期のためか、極力セリフを話さいパントマイム演出が多用されているのが印象的だった。

名画と言われているのに楽しめないことに、自分の好みを再認識させられた。
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