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ダニエルのピポサルのレビュー・感想・評価

ダニエル(2019年製作の映画)
3.8
空想上の友達って頭ではわかっていても実行に移すことができない弱い自分にとっての理想の姿、そして理性なんてものはガン無視した強い姿のことだよなとはわかるんだけど、この想像を超えるお話だった。その存在が他者にも可視化され、実は独立した存在であったことがこの映画の肝になるところでその表現はおもしろかった。カウンセラーがルークの自宅にきて診療をするシーン、そして完全にルークとダニエルが入れ替わってしまう描写は好き。あの閉塞的な洞窟をさまよっているのは悪夢をずっと見ている感じでいい。
自我を戻すきっかけとなったのはルーク自身というより気が強いクリエイター志望の女の子じゃんと思ったけど、まあ自力で何事もどうにかしようとするのではなく遠慮せず誰かの助けに頼りましょうってことなんだと解釈。やるせない終わり方も好き。急にバイオハザードみを増すのも嫌いじゃない。
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