旅するランナー

ルース・エドガーの旅するランナーのレビュー・感想・評価

ルース・エドガー(2019年製作の映画)
3.9
【聖なる教師殺し】

知的スリラー。
知的ヨルゴス・ランティモス。

主人公ルース・エドガーの光と闇。
彼は、友達思いの優等生なのか? 危険思想の持ち主なのか? 
正邪の判断が揺れ動き、観客を不気味な雰囲気に突き落とす。
彼は自由の国に救われ、自由の概念に巣くわれる。
父も母も教師も、彼に足をすくわれる。

大人たち(ナオミ・ワッツ、ティム・ロス、オクタヴィア・スペンサー)の舞台的演技が素晴らしい。
そして、彼らを振り回し操る、若手ケルヴィン・ハリソン・Jr.の存在感。
「WAVES/ウェイブス」も楽しみです。