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シン・ウルトラマンのKUBOのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
4.2
【表】ネタバレなしレヴュー

冒頭のこれまでの『ウルトラQ』みたいなコーナーから、ワクワク&大笑い! よ〜く知っている昔の怪獣たちがフルカラーで再登場してるだけでうれしくなるが、ゴメス見て笑った。ただ、ここでの反応は、昔のうんちくを知っているかどうかで変わるだろうなぁ。『シン・ゴジラ』しか知らない人は周りの大人に教えてもらってね。

同じような自虐ネタは、「パゴス、ネロンガ、ガボラは、胴体は皆同じで、頭だけすげ替えたみたいなのはなぜなんだろう?」とか、マジで劇中で考察してる(笑)。

科特隊がビートルにも乗らずに、パソコンと睨めっこだけの頭脳集団になってたのにはびっくりしたな。まあ、同じテントにいる自衛隊もみんなパソコンと睨めっこだから、現場の雰囲気はかなりの様変わり。

でも音楽が当時の『ウルトラマン』の音楽をそのまま使ってくれてるんで、耳馴染みのある音楽聴くだけでめちゃめちゃアガる! 音楽のチカラは偉大なり!

前半の怪獣戦では「樋口さん、いい絵撮るな〜」って、山肌が崩れて現れる構図とか、特撮ファンの期待してるアングル押さえててうれしくなる。でも、これは、庵野にしても、樋口にしても、自分が見たい絵を作ってるだけなんだろうが。彼らがコアな特撮ファンの代表なんだから。

CGに関しては、予告編の時から「劇場版でこのクオリティで出すのか?」とテカテカした怪獣の表皮に心配していた。ネロンガあたりは着ぐるみっぽい質感を残したいのかなぁ、と思って見ていたが、ドリルが触手みたいなガボラあたりからCGっぽさが強くなってきて、後半の対星人の戦いではCGの安っぽさがハッキリ出ててもはや実写特撮には見えず、ゲームみたいだ。ハリウッドとの技術格差が歴然としてて悲しい。

斎藤工問題。私は常々、斎藤工はがんばってはいるけど芝居ができない、東出昌大と並ぶ大根役者のNo.1&2だと思ってるんだが、それはいい男過ぎて生活感がない、がんばっても芝居にアクが出ないからなんだけど(『麻雀放浪記』が良い例)、そのどこか浮世離れしたカッコよさが本作ではバッチリハマってる! 斎藤工、一番のハマり役だ。

ストーリーで言うと、これは『シン・ゴジラ』のように、怪獣が現れた際の政府や自衛隊の動きから見た、『ウルトラマン』の世界を庵野の視点から作ったもの。

山本耕史が「メフィラス」と書かれた名刺を出すところは大いに笑えた。オマージュと小ネタだらけの前半はたいへんおもしろかったが、後半失速する。

(中略)

途中まではかなりの高評価だったのだが、終盤で大きく減点した。それでも帰りにグッズ買って帰ったんだから、『ウルトラマン』好きなんだよなぁ😊

*省略部分を含むネタバレレヴュー完全版はコメント欄で
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