全く面白くないわけではない。だけど、正直にいうと期待はずれ。
そもそもストーリーなんかあってないようなものなのかもしれないけど、「シン・ゴジラ」と比べても明らかにストーリーとか細部が弱くて見応えもなく… ウルトラマンがラストであそこまでする理由が映画の中にみつからないし。
ウルトラマン「本人」の描き方はオリジナルへのリスペクトが感じられたし、ウルトラマンのアクションシーンは良かった。でも、ほかは基本「シン・ゴジラ」の世界観に「エヴァ」のデザインを持ち込んだようで新鮮さはなく（もちろん、新鮮さより「庵野イズム」のほうが求められているだろうし、自分も怪獣の顔に蒲田くんの面影を見たりゾフィーに加持リョウジを聞いたりしてうっかりワクワクしてしまったからこれは良いとしても）、物陰から人物を抜くようなカメラワークや顔のドアップを多用する画面構成など、癖の強さが「面白い」を超えてやや鼻についてしまった。
さらに、令和の今見ると「昭和的なセクハラおふざけ」な演出がいくつかあったのも疑問。ストーリー上効いてくるわけでもなく、不必要に入ってるのは何故？気になって「これってわざわざ入れる必要あったかな」とか頭で考えてしまい、その間集中を削がれたし、なんだか残念な気持ち。シンプルに邪魔。
セクハラ描写以外にも、男女ともに人物の描き方や服装、行動がいちいち古いのに一瞬気を取られてしまい毎回興が削がれるのよ。
ウルトラマンオタクの人やガチ庵野ファンがどう見るのかはわからないけど、あまり良くないパロディのようで、普通の映画ファンとしてはガッカリでした。
