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Redのoden8のレビュー・感想・評価

Red(2020年製作の映画)
3.4
"いや。お前さぁ。ホントなんで結婚したの?"
by 小鷹

"怖い。このままずっと外に出られない気がする。"
by 塔子

"あなた。心底男に惚れたことないでしょ。" "でもさぁ。人間さぁ。どれだけ惚れて死んでいけるかじゃないの。"
by 塔子の母 陽子

こんなブッキーも夏帆ちゃんも観たくなかった…。いやぁ、二人とも雰囲気がエロいわぁ。僕の中では清純派だったお二人が、こんなにダーク系を演じてはるなんて感慨深いよね。

あまり多くの好感を得られる作品ではないよね。だって不倫だもん。
だけど。たけどだよ。どこか共感してしまわなくもないよね。
だって恋は人を狂わせちゃうんだもの。
男がいつまでも男でありたいのと同じで。女性もいつまでも女性でありたいのは至極当然なことだよね。まぁ、恋してへんと人やないんかって話は置いといて。恋してへんと人生が退屈に感じる人はおるよね。

母親や妻になったからといって、一人の人としての幸せが得られるとは限らない。他人から観たら、どんなに理想的な環境であったとしても。それが、自分を押し殺してしまっていることもあるよね。いつまでも、輝きを纏っていたい。
誰もがそう望んで当然なのではないか。
その形が社会通念から逸脱して歪だったとしても。そう。恋に堕ちてしまうと、ルールでは心を縛れないの。

大人ブッキーのミステリアスな雰囲気と、愁いを帯びた儚さ。痺れてまうやないの〜ん。
夏帆ちゃんの無邪気な一面と、普通の幸せでは満たされなさそうな感じ。
それらの演技が、リアルに感じたかな。
タスキュンは最早反則です。あぁいう男嫌いやけど…なりてぇ〜いっ。

僕からすると、これは危険な恋。幸せなエンドロールを迎えることなんて到底望めない。それは、鞍田も塔子も分かってはるんやろうけど。そこには、止めることのできない感情があるんでしょう。鞍田と塔子の二人だけにしか感じることのできない幸福が。それは、一緒に思い描いてしまった夢かもしれないよね。

女性監督ならではの視点かな。台詞や描写が、繊細で細やかな気がするのね。
僕は男だから、正直面倒くさいなぁと映ったシーンも。女性の感覚では、すごくリアルだったのかもしれない。

あなたと大きな窓から見る景色
そこには何が映っているのだろう
わたしがわたしでいられる
良き母親でありたい 良き妻でもなければならない
でも わたしは今も一人の女
あなたがわたしをわたしだと感じさせてくれる

"だって。男の人は1000年経っても。男じゃないですかぁ。"
"何も言えないよ。その方が上手くいくから。"
by 塔子

Cast(役者·キャラ) 4
Story(物語) 3
Architecture(構成) 3.5
Picture(画) 3.5
Acoustic (音) 3
24-6
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