ちゃあぽむ

Redのちゃあぽむのレビュー・感想・評価

Red(2020年製作の映画)
3.9
何も言えないよ、その方が上手くいくから

男にダラしなくて、嫌なこと嫌ってはっきり
言うより我慢して束の間の平穏を望んで
耐えられないくらい苦しくなっちゃう
人の顔色ばかり伺う癖のある人ならきっと
嫌だと思うのに認めたくなくても塔子に
どこか共感してしまうんじゃないかと思った

『あの人何にも愛着ない感じするじゃん
自分にも愛着ない感じ』

自分にはどうにも出来ない育ちとか
生まれた境遇の違いで負い目を感じて
強く出るとかそれ以前の問題で
常に後ろめたくて争うよりも従うを
選んで平穏な生活をおくる事がその場の
正解の場合だってあるんだよね

妻にしておくのに都合の良かった夫
この妻なら自分にも母にも従うもんね
褒める様に、愛してる様に見せかけて
母親への愛情しか持ち合わせてない人
ハンバーグの件、絶対に許すまい…

凄い空気読んで時には諭しつつちゃんと
理解してくれる器の大きな小鷹さん
触れ方が好きだなぁ捨てられた子猫とか
放っておけないタイプなんだろうなぁ

言葉を交わさなくても心の奥底の寂しさ
似た傷みに気づいて求め合わずに
いられなくなる不思議な魅力の鞍田さん
最後のお迎えたまらなかった妻夫木くん
演じると尚更もうズルいよねアレは。
最期の人を求め続けていたんだね

お肉の美味しいすき焼きで豆腐と春菊
しか食べさせてくれないのからの
寒い中アツアツで美味しそうな里芋
自分も好きなのに、好きだったの覚えてて
当たり前に分けてくれる優しさに泣いた
欲しかったのはこんな優しさだったよね
気付いたら食の恨みばかり書いてる🐷

幸せなのあちらさんだけじゃないの?って
母のセリフ余貴美子さんだから尚更染みた
母親のようになるまいと生きてきたのに
苦しくなって気付くと1番嫌なところが
そっくりだったりするDNAの恐ろしさ

一緒に居ても1人で生きてるように感じる

赤ワインより赤いシュワシュワの缶ジュース
我慢ありきの安定した幸せな人生よりも
破滅的でも添い遂げたいと思える人に
生涯捧げる事を選んだ塔子の罪と罰

あの意地悪な終盤シーンは必要だったね
最後まで自分では動かず娘頼りな
旦那さんの情けなさに辟易した

とっても嫌なのに共感せずにいられなかった
欲を言えば塔子と鞍田さんの過去をもっと
描いて欲しかった…原作もいつか読みます

原作読破しての追記ーーー
映画鑑賞後に読むと夏帆ちゃんと
妻夫木くんで脳内再生されるというとても
ご褒美になる読書時間でした
映画とは異なる結末、ちゃんと夫の弱さに
触れられていてなるほどと文句のつけようが
全くなかったし映画と小説は別物と
とらえたらまた一つ勉強になったような
ちょっとメンタル落ちてる時に読んだから
支えのようになりました。出会いに感謝
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