ブタブタ

地獄の黙示録 ファイナル・カットのブタブタのレビュー・感想・評価

4.0
大昔レンタルビデオで見てから幾星霜、ファイナル・カット見に行こうと思ったんだけどこっちはミニシアターだったし止めちゃった😢

《超法規的措置》により帰還命令を無視しカンボジア奥地に己の王国を築いたグリーンベレーのカーツ大佐を暗殺せよのと命令を受けるウィラード大尉。
川下り(登り)と地獄めぐり。
ウィラード率いる暗殺隊の一人ランスが有名サーファーだった為にサーフィン命の狂人キルゴア中佐に気に入られる。
ワルキューレの騎行流してヘリコプター部隊による空からの虐殺。
はらわたが飛び出して水をくれって苦しむベトコンを「根性がある!」って賞賛する。
サーフィンの為にナパームで海岸のジャングルを焼き払う。
ドカンドカン爆撃の雨の中でサーフィン大会🏄‍♀️🏄‍♀️
「狂ってる」ってそそくさと退散するウィラード一行。
でもここまでは映画としてはマトモ。
問題はカーツ大佐の王国に着いてから。
完全に前衛演劇。
真っ暗闇に浮かぶカーツ大佐の《顔》
明らかにカンペ読んでるだけのブクブク肥満体のマーロン・ブランド。
芝居どころか会話すらしてないただ詩の朗読してるだけ。
そもそもマーロン・ブランドはさっさと帰っちゃって殆ど先に別撮りだったらしいので、脚本すらろくすっぽ読んでないマーロンさんは周りで何が起こってるのか認識すらしてない。
アンビリーバボーのたけしさん状態(ただ渡された文章を内容も分からず一年分くらいまとめて撮ってるらしい)

それからマンガ『エリア88』(?別の漫画かも)にも出てきた「ベトコンが子供の腕を切って腕が山積みになってた」って話しはフィクションで有名な都市伝説らしいけど、発祥はこの映画?
それからヴェトナム戦争末期にF14が投入されてももう手遅れだってセリフと真っ暗闇の中をF14がゴーっと飛んでるシーンがある様な記憶があるけどないので別のが混じってる。

本作がなければ『虐殺器官』もなかった。
夭折の天才SF作家・伊藤計劃による書かれることは永遠になくなった『虐殺器官2』はクラヴィスの《アメリカ王国》に暗殺部隊が送り込まれる正に地獄の黙示録の伊藤計劃バージョンになったのではなかろうか。
🏄‍♀️🏄‍♀️🏄‍♀️
ブタブタ

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