A24製作、そして「J・R・R・トールキンが現代英語に翻訳し広く読み継がれてきた作者不明の叙事詩が原作のダークファンタジー。」ということで気になっていた作品。
叙事詩が原作ということでだいぶ内容が複雑です。が、映画としてはこれこそファンタジーと言える要素が多く、ファンタジー好きとしては大満足でした。
一番自分にハマったのは主人公サー・ガウェインを演じたデヴ・パテルでした。王を尊敬する若者から、老齢の王まで幅広い年齢を演じていましたが、喜びも戸惑いも悲しみも苦しみも覚悟も、映し出される目が、本当に素晴らしかったです。実はいままで出演作を1作も観たことがなく、今回初めて彼の演技を観て惹かれました。素晴らしかったです。
また、盗賊を演じたバリー・コーガン。なんなんですかね、彼は。それまでファンタジーの世界にどっぷり浸かってたのに彼が出てきた瞬間の背筋が震えてしまうような不気味な雰囲気。無垢だからこその恐ろしさを体現出来る、すごい役者だな、と常々思っていたのですが、今回もそれが遺憾なく発揮されていたと思いました。すごい役者だと、改めて感じました。
作品としては叙事詩なのでアーサー王伝説やイングランドの民話などを知ればさらに面白いだろうな、と。深掘りできる余白がいっぱいあって自分としてはワクワクする作品でした。
