藍住

オン・ザ・ロックの藍住のネタバレレビュー・内容・結末

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

実は開始数秒で父親が娘に対して「お前はおれのものだ」という最悪な台詞あってドン引きして観る映画間違えたな〜と思ったら違った。
作中でビル・マーレイがとにかく陽気なのだが、その陽気さに騙されそうになるし、やってること無茶苦茶で終いには男は〜女は〜って主語でかくして喋っててうげえと思ったらそこから。
そこからがこの映画の真骨頂。
父親が望む「楽しかった娘」なんてもうそこには居ない。
「女の声が聞こえないなんて都合のいいことある!?治しなよ!?」って父親に面と向かって怒っているところも良かったし、ブレスレットなんて男が所有したがる証拠だと言いながら娘に自分の腕時計をさせる父親に対して、最終的に伴侶がくれた腕時計に付け替えるところも本当に良かった。
父親と娘。
確かに家族だけど、娘は父親の所有物じゃない。
ビル・マーレイのように陽気なおじいさんだったとしてもダメなものはダメだし、そこにNo.を突きつけるこの映画が好きだ。
想像していたよりも遥かに良い映画だった。

ソフィア・コッポラの他の映画も観て観ようかな。
藍住

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