あんときの井上

アフター・ヤンのあんときの井上のレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
3.8
小津安二郎がもし近未来の家族を撮ったらこうなったみたいなSFな映画。

小津安二郎の正面ショットはテレビ電話に併用できる。

ショットの繋ぎとしてのトンネル構図や縦の線に監督の癖がでてる。

部屋の間接照明が、シナプスみたいなヤンのメモリ空間に似てる。

ヤンとヒト、記録と記憶の、対立と対比の話かと思ったら、ヤンの記録が記憶なら、ヤンはヒトと一緒の命があり、ヒトはヤンと一緒に生命を繋いでいくのかと思った。

映画は音楽である。
音楽はただの音の連続では音楽とは言えず、メロディーという繋ぎがあってこそ音楽になる。
小津安二郎はショットの繋ぎに配慮したと聞く。
本作のメロディーはミカだ。
あんときの井上

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