桃子

Mr. フレイジャーの桃子のレビュー・感想・評価

Mr. フレイジャー(2017年製作の映画)
1.2
先々月鑑賞した「オキュラス 怨霊鏡」を思い出すような設定が出てきてびっくりした。鏡を異常に怖がる姉と、ずっと精神病院に入院していて退院してきた兄(オキュラスだと弟だけど)。映画の宣伝文句も既視感がある。いわく「ヤツを見たら、終わり」ですと。あともうひとつ驚いたのが、filmarksでのレビューがひとつだけであること。私が2人目だぁ!
趣味が写真なので、中盤くらいでカメラが出てくるところは興味津々だった。え?呪いのカメラ?何それ何それ~とがぜん注目したけれど、たいした小道具ではなかった。かなりガッカリ。
鏡の中だけに存在する殺人鬼という設定はかなりコワイ。鏡を避けて通らないと生きていけないのだから、お化粧も出来ない。そんな生活は嫌だなあ。
ヒロインのマネージャーをしている女性が思い切り性格が悪くて驚いた。恋人より仕事優先だし、常に上から目線だし、ヒロインを儲かる道具扱いしているふしがある。やっつけられてざまーみろと思ってしまった。
トンデモウルトラZ級ホラーなのだけれど、これもどこか憎めない。
ところで、映画評論の神様である淀川さん。昔よく日曜映画劇場のコメントを見ていた。「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」がとても懐かしい。淀川さんの映画評論は「けなさない」ことが特徴だった。解説によると、
「どの映画にも見所はある」が持論で、どんなB級映画でも決して悪口を言わず、「このセリフ回しが素晴らしい」「女性の脚の組み方がいい」など、一般人は見過ごしそうな箇所を見つけては褒めていた(一方でテレビ解説に限っては、つまらない映画の解説の時はその映画とは全く関係ない部分を無意味に褒め、その映画が駄目なものか良質のものであるかを暗に示していた)。
とのことである。私はこのことを知って、どんなヒドイ映画でもこき下ろすのはやめようと思ったことがあった。でも最近は「もったいないホラー」はついこき下ろしてしまう。反省反省…
桃子

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