まのん

Our Friend/アワー・フレンドのまのんのレビュー・感想・評価

3.8
癌と死を感動的に描くストーリーとはまた違って、あくまでも3人の友情がメインの物語。ニコルとマットにとってどれだけデインの存在が支えになったか。でもそれはデインにとっても同じことで、彼が1人じゃないと思えたのはニコルとマットのおかげ。
人間関係って単に「してもらう」と「してあげる」に基づくような関係ではないと思うけど、それでも自分が苦しいときに「してもらった」ことは忘れられないし、それを返したい、側に居たい、と思うんだろうな。

デインが1番魅力的だった。明るくて面白くてなんにも考えてないように見えるデイン。パートナーも居なければ、夢を叶えるわけでもなく、ちゃんとした仕事にも就いていない。周りは彼をそんなふうに見て負け犬と馬鹿にするけど、彼は実は人一倍繊細で裏では悩み、孤独に苦しんでいる。そんなデインが人間らしくて好きだった。最後の"Call me maybe"の置き手紙も最高。
デインだけじゃなくて夫婦関係もそうだし、父と娘の関係、親しい友人たちとの関係、親との関係、そのどれもがリアルでよかった。

ダコタ・ジョンソンの映画を観たのはおそらくこれがはじめて。ときおりエマ・コリンのようにもみえた。キュートな感じが似てるのかも。

"私の苦難にもかかわらず…私は幸せな女よ"
まのん

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