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Mr.ミステイクの犬探しのdm10foreverのレビュー・感想・評価

Mr.ミステイクの犬探し(2019年製作の映画)
3.0
【サッパリン】

先日、「笑ってこらえて(TV)」でやってた『22歳の大腸癌の花嫁』を見て大号泣したdm。
あの番組でよくやる「ご本人による再現VTR」って、当然「素人さん」だから演技云々を求めるつもりなんて毛頭ないし、逆にその「ぎこちなさ」を微笑ましく見ていたりもする。

(頑張れ~)みたいな。

で、この作品。

チャップリンのコメディを意識したんだろうな・・・という事は何となく伝わる。
「モノクロ」で「無声」で「オーバーアクション」で・・・。

なんだけど・・・最低限として演者が照れながら演じているのが伝わってしまった時点で冷めてしまう。
恐らく「役者」若しくは「役者志望」の方が出てるんですよね?きっと。
偶然その辺を歩いていた人をつかまえて「ちょっと○○ってやってみて」とか言ったわけではないよね。

だとしたら、ちょっと・・・かな。

ストーリー自体は、まあ良くある「なんだかうまくいかないなぁ系」のコメディ。
愛犬の散歩をしていたお姉さんの手からスルリとリードが離れ、犬がどこかへ行ってしまう。
公園のベンチに座って泣きだすお姉さん・・・。

はい、ストップ。

犬を飼っている人なら分かると思います。この違和感。
「泣いてる暇あったら猛ダッシュで連れ戻さんかい!」っていう。

で、まぁ、そこに通りかかった「Mr.ミステイク」さん。
何やかんやで「じゃあ、僕が見つけてあげるよ!」となったらしい。
そこからドタバタの挙句・・・っていうお話。

一応「起承転結」はあるので「は?」とはならない。
ならないんだけど、一つひとつのシーンのキレが悪くて、ボケがボケに見えない。

例えばボールを蹴ろうとしたら既にボールはそこにはなくて・・・っていうシーンでも、そこにいる「Mr.ミステイク」にとっては、そこに「ボールがある」前提のはず。
なんだけど、空振りの仕方が「ボールがない事がわかっている時の空振り」なんですね。
だから、観ている側はその辺を察知してちょっと冷めちゃう。

(こんなシーン、チャップリンの映画でもあったよな~)っていう雰囲気は伝わるんだけど、残念ながら「サッパリン」です。

ストーリー自体も決して間延びしているわけでもないし、別にムダがあるわけでもないのに、観ている間は何故か「ムダ」を感じてしまう。
もう撮影技術云々というよりは、もっと手前の「演じる」というところに薄さを感じてしまったので、何か印象に残るというほどでもなく・・・。

はい、次頑張って!
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