このレビューはネタバレを含みます
おさけはこわいね。
正直なところトレイラーをみた時からオチというか仕組みは大体わかっていた。
見てみたら、やっぱりその通りだったのだけれど、この映画も別にそのこと自体はまったく隠していない。
むしろ、最初から手の内ははっきりとあかしている。
よっぽど映画を見ない人でない限りはそこでわかるはずだ。
予測した通りだったにもかかわらず、軽くショックを受けてしまったのはなぜだろう。 あるシーンの映像(主人公が持ち出したものが映るシーン)が頭の中にこびりついてしまって消えなくて困っている。
フラッシュバックのように頭の中に思い浮かんではゾッとする感じ。感想書いてしまえば忘れられるだろうか。忘れられますように。
よくある手法だ。この手法にこの映画ではじめて出会ったとでも言わないかぎり、仕組みで驚かせることは無理だろう。
作り手もそれはわかっている。わかっていてこの”お題”に挑戦したみたいな。わかっていながらそれでもどこまで見るものを引きつけられるか。
予告時点で予測がついて、はじまっておそらくは10分以内ぐらいに自分の予測は間違っていないという確信を得ていて、それでも見てしまったのは”そっちがわかっているのはわかっているんだ。でもどこまで正確に見抜いてるかな?”というような試され感があったせいだろうか。”こう思わせておいて、まさかこのまんまそうっていうこともない?”というこちらの疑いも計算済みだったのかもしれない。
見終わってみて、主人公に感情移入すらもしなかったのに、それでも最後までなにげにしっかりと見てしまって、予測を裏切らないラストに軽くショックというか、かえって怖さが染み込んできたというか。いやはや。
なにこの地味ぃーにしてやられた感。