ハル

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来のハルのレビュー・感想・評価

4.0
ノスタルジックな雰囲気を感じる良作だった。
中国の作品なので日本のアニメとはやはりどこか違う。
アニメーション、物語の展開ともにならではだな〜と感じる部分が多く新鮮かつ斬新。

種族間の抗争をシンプルな形で描いてるため、最近のヒット作にありがちな伏線多数、登場人物多めの頭が疲れるタイプの作品ではないのも魅力。
レトロな趣あるアニメーションと迫力の戦闘シーンがコラボーレーションしていて、その強弱具合、メリハリが飽きさせずに最後まで魅せてくれる。

“ムゲン”という最強キャラの無慈悲なまでの強さは、一見バランスを壊しているようにも映るが、それも作品のアクセントとなっていて不思議とプラスに働いている印象を受けた。
加えて、“シャオヘイ”との掛け合いは冷めているようでいて、相手を気遣う優しさが随所に感じられるため微笑ましく。

このような種族を超えて互いを想い合う描写は、こちらの心まで温かくしてくれた。
また、当然ながら中国語(日本語字幕)での上映のため、その点なかなか珍しく、少し不思議な感覚を味わえるのも作品の大きな特徴。

『羅小黒戦記』はどの世代でも楽しめる豊かな作品。
純度高めの高品質なアニメを見たい時にお勧めの映画。
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