先天性ヤリマンと下半身に正直なおじさんの純愛物語だと私は解釈しました。
「性器の内側に灼熱感を感じる症状」って物は言い様だな～と思う。

男だけにとどまらず、レズのおばさん相手にも所かまわず性欲をぶちまけまくる色情魔のラウラ。
めちゃくちゃ巨乳なんだけど、ギットリしたメイクと老け顔により、そそられるのかと言われれば…うーむ。
海辺やら鶏小屋の前やら節操なく青姦ばっかりしてるんだけど、雪景色の中で突然身体中に雪を擦り付け始めたかと思えば、そのまま素っ裸になって雪の上を転げまわりながらおっ始めるシーンには声出して笑っちゃいました。

そんな彼女に惹かれて猛アタックをし、結婚までこぎつけたお金持ちのおじさん。
しかし結婚したところでラウラのヤリマン病が治る訳もなく、余計男漁りは酷くなる有り様で、おじさんはそんなラウラの行動に頭を悩ませる。
このおじさんは監督自身が演じていたみたい。

成人映画という事もあり、とにかくラウラがおっさんやおばさんとおイタするシーンが延々と続くので単調と言えば単調。
しかも同じ曲を延々と使い回してるもんだから余計に代り映えなくマンネリするんだけど、そのタンゴっぽい音楽が段々クセになってきて、終いにゃ「でっでーででん♪」っていうイントロが流れてきただけでニヤニヤ笑えてきちゃう。

アホくせぇ～！ってゲラゲラしながら観てたのに、ちょっぴり切ないラストには思わず意表を突かれる。
アルゼンチンっていう国は情熱的なのだなー。

裕福な中年男に見初められた美女（イザベル・サルリ）が、持ち前の淫蕩の血を燃え滾らせながら、手当たり次第に男たちを籠絡していく。性衝動に翻弄される女性のジタバタ下半身劇を描いている、アルゼンチン産セクスプロイテーション。

胸にも巨大なお尻が付いているグラマー女優、イザベル・サルリ（監督の妻）の主演作。お股ベチョベチョ状態がデフォルトとなっている色情キャラを、肉感たっぷりの体当たり演技で表現している。普通の台詞回しが、吐息混じりになるところが笑える。

前半部は、こまやかな情愛を捧げてくる中年男と結婚するまでの流れ。中盤部からは、全身をクネクネさせながら徘徊するヒロインが、嬉々として男狩りに勤しむ展開に入る。なお、ヒロインのヌードは乳首がチラ見えする程度に収まっている。

やっていることはハチャメチャなのだが、"狂わされた女"の苦悩が真正面から描かれており、メランコリックなムード作りに秀でている。ヒロインに接近する中年男を歳下の青年に置き替えて、母親から継いだ血筋というモチーフを加えると、日活ロマンポルノになる。

町中に繰り出しては巨乳を見せつけキチガイ扱いもなんのその、男とも女とも所構わずヤりまくるアルゼンチンの谷ナオミこと色情狂イザベル・サルリが雪山を溶かすぐらい熱い。セックスキチガイとはお互い死ななければ幸福になれない、哀切なラスト。『地獄のアメリカ横断ヒッチハイク』を読んでいたらジョン・ウォーターズがアルマンド・ボーについて「もっと評価されるべきだ！」と嬉しそうに語っていた。メロドラマ的なエロス、もしかしたらジョン・ウォーターズが作り上げたディヴァインはアルマンド・ボー映画のイザベル・サルリを目指していたんじゃないかな（造形そっくり）。