リリー

ラ・ヨローナ ~彷徨う女~のリリーのレビュー・感想・評価

3.8
このような社会派映画は大好きなので、実に面白かったです。グアテマラの暗黒の歴史について無知だったので勉強になりました。ロシアが大量虐殺を行なっている今観ると感慨深いです。似たタイトルの別の映画とは無関係なのですが、「ラ•ヨローナ」の意味を知ることができて、母親の悲しみの深さを実感しました。
ホラーの要素より、独裁政権の蛮行に対する人々の恨みがヒシヒシと伝わるので、歴史ドラマの要素が強いです。夫の過去の悪行を知らないふりをしたり、無理やり肯定したり、擁護していた将軍の妻が、あることをきっかけに変わっていく様子が興味深いです。このような経験がないと、虐げられた先住民たちの苦しみが理解できないところが残念ですがね。よっぽど想像力がないのでしょう。
これから水を見ると思い出して怖くなりそうです。
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