のんchan

悪なき殺人ののんchanのレビュー・感想・評価

悪なき殺人(2019年製作の映画)
4.0
ドミニク・モル監督は『ハリー、見知らぬ友人』が面白かったので期待して観ましたが、これも惹き込まれました。
偶然をテーマにしたサスペンス群像劇。

舞台は雪深いフランスの寒村と暑そうなコートジボワールの都市。まるで関係なさそうな場所が繋がっていく。
話は4つの章立てになっていて、男女7人が絡んでリレー方式のような観せ方。


女性の失踪、その死体、夫婦倦怠の中の不倫、同性愛、SNS詐欺、アフリカの黒魔術、貧富の差...

共通しているのは、そこに愛があるのに愛を求める相手がそれに応えてくれないこと!

原題の直訳に含まれるのは『動物のみが愛せる形で主人を愛する』になるらしいが、動物は見返りなど求めない。しかしこの登場人物は見返りを期待して愛を求める。という皮肉かな?

黒魔術師の言葉
『愛とは無いものを与えること。
快楽とは在るものを与えること』

ちょっとだけエッチが絡みます。

巡り巡って、ラストに"ふ〜〜ん、なるほど"となりました。
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