きよこ

わたしの叔父さんのきよこのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
4.1
「誰かを思いながら潔く在りたい」

そう思わせてくれる余韻のある映画だった。

舞台はデンマーク。美しい田園風景を切り取りながら叔父と姪の二人の生活を辿る。

台詞は少なくBGMもない。生活音だけの2人の日常を淡々と観せる。毎日同じ時間に起きて叔父の身支度を手伝う。朝ごはんはカリカリに焼いた食パンにヌテラをたっぷりのせる。それを頬張る叔父。姪はその横で本を読む。

昼間は2人で牛の世話。叔父はおぼつかない足取りで手押し車を押しながら働く。搾乳車が来る。時々獣医が訪ねてくる。

ふたりの時間が当たり前に過ぎていく。日常の出来事や心のなぎに観客のこころが揺れることもあるが、ふたりの間には揺るぎない時間が流れていた。

あるシーンはわたしだけ笑いながら観てた。可愛すぎて💕💕💕
危なっかしいシーンもあるけどそれにも愛が満ちていたなあ。




失ったものにしかわからないどうしようもない孤独。何かを求めると失うこともあるね。辛い時にそばにいてくれた人は大事な人だから。

希望のそばには絶望がある。
絶望のそばには必ず希望がある。
パンドラの箱に最後まで残っていたのは希望だから。


パターソン好きは観なきゃ案件。
ラストカットの潔さ。
久々に「あっ!やられた。。。」と声が出たよん🤭😘
きよこ

きよこ