Chunkie

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのChunkieのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

(2022/1/25更新)
 公開から2週間経ち、コミック、映画、MCUファンなら流石に観に行ってると思うので、スコアを更新しました。

 最初に、まだ観れていない日本中のファンのために、むやみにスコアなどもつけない。恐らく皆それすら知りたくないはず。不当に3週間もお預け食らってるのだ。僕はたまたま運が良かっただけ。気持ちは痛いほど分かる。 

 さて、″ホーム″三部作(+MCU関連3作品)まで観て、ホランドという役者がパーカーを演じてくれて、本当に良かった。それが自分のファーストインプレッション。

 下馬評でEG級というワードをいくつか目にしたけれど、前作と地続きの冒頭から、全体を通してかなりIWとEGを意識したバランスになっている。

 思えばホーム三部作は、ピーターの近親者の死が描かれていなかった。トニーも確かにメンターではあったものの、彼は本シリーズの″あの″キーワードを発することはなかった。その台詞を、今作では満を持してピーターに説くのは、唯一の家族であるメイだった。

 その彼女と入れ替わる形で、本シリーズのピーターのメンターとなるのがライミ版とアメイジングのピーターというのは、まさにスパイダー・バース。

 ここでライミ版、アメスパと各シリーズのピーターがそのままの設定と成長した姿で来てくれたのが嬉しい。劇場で、観客たちが心のどこかで期待しながら、彼らがポータルから登場した時のどよめき。忘れられない。

 そして、その2シリーズをそのまま伏線として、落下の件や、アメスパ版ピーターとエレクトロ、ライミ版ピーターとオットーの邂逅など、これまでの全てに実写スパイダーマンシリーズ全てにケリをつけに来ている(「黒人のスパイダーマンが.....」という台詞が本当にニクい)。

 ラストに至って、″No Way Home″という今作のサブタイトルが回収されたときの衝撃。これもどこかで予想していながら、やはりこうなるのか.....と。

 記憶を消されたMJとネッドを見つめるピーターの悲哀に満ちた視線は、序盤のドーナツ屋での同様のカット、さらに言えば前作でのピーターを見つめるハッピーの表情と対照的で、且つ今作の白眉のひとつ。

 だが同時に、ここから本当の意味でスパイダーマンの物語が始まりが始まる。これまでで一番悲しいスウィングシーンに、幾分かの胸の痛みを抱えながら、やはりこの物語の続きを期待してしまう。

 最後に、文句無しに過去最高のスパイダーマン映画を届けてくれたディレクターのワッツ、そしてソマーズ、マッケナの脚本コンビに感謝を。

(2022/1/25更新)
 公開から2週間経ち、コミック、映画、MCUファンなら流石に観に行ってると思うので、スコアを更新しました。

1回目:2021/12/21@TOHOシネマズららぽーと横浜 SCREEN7 シネマイレージ会員限定試写
2回目:2022/1/6@TOHOシネマズ日比谷 SCREEN4 IMAX
3回目:2022/1/12@チネチッタ CINE4 吹替版
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