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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのboaaaaatのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

初日IMAXで見たやつ。
前シリーズのスパイダーマン登場っていう最高にあがる出来事のわりに結末はわりと大人っぽい。
なんかトムホランドで新3部作やるとかやんないとか言ってるけど、ここで終わっちゃっても全然いいのでは。
自分はわりと暗い話が好きなのでこの結末も受け入れられるけど、前2作の健やかな陽気さから過去作のスパイダーマン登場という最高にあがる出来事を経た後に、最終的なラストが結局これかいと思うといやな人もいるかも。
トムホランド版のスパイダーマンって、前の2人に比べてたくさんの理解者がいて幸せなやつだなと思っていたけど、ここで本来のスパイダーマンの位置にまた戻るのがすごいなと思う。少年期の終わりと共に本当の物語の始まりって感じ。かなり卒業式感ある。
わりとビターな結末ではあるけれど、トムホランドが演じたピーターパーカーだからこその希望もあって、ラストの自作のスーツで外に出て行くスパイダーマンは、明るくて寂しい新生活のスタートって感じ。

前2人の登場っていう展開は、そうだったらうれしいなくらいの期待はあったけど、やっぱり実際に出てくるとめちゃくちゃあがる。アンドリューガーフィールドがマスクを外した時に劇場内で歓声があがって楽しかった。今表舞台にあんまり出てないトビーマクガイアの方は無理かもなと期待しないでいたら、ちゃんと出てきてくれて地味に結構感動してしまった。出てきかたの地味さも最高。なんかぬるっと現れててうけた。
スパイダーマンっていう作り話の登場人物に対して、物語の終わりとともにある意味投げ出されていた彼らを救うような部分には感動。アメイジングスパイダーマンは突貫で見た自分ですら、今回のあのシーンで心底アンドリューよかったなって肩をたたきたくなる。
スパイダーバースでも描かれていたけど、別次元だけど理解者がいると知れることの心強さよ。スパイダーマンは1人だけど1人じゃないって3人が思えたことにほっとした。トムホランド版に対して孤独な2人には見てる側として妙な後ろめたい気持ちがあったから。

とはいえヴィランに矯正みたいな治療を施すくだりは見てて違和感。そもそもスパイダーマンのヴィランの切実さって全員わりと身に覚えある感じじゃないか。いや治療で生きやすくなるならそれでいいんだけどそれって本当の自分なのかな?とか言い出したらまた別の映画が始まってしまうので深く立ち入らない方がいいんだろう。それに少なくともドックオクに関しては明確にチップの不具合だと理屈つけてたし。
あと元の映画でリザードはそもそも死んでない気がするので、元のユニバースに戻ると死ぬ理論が破綻してる気もする。けどそこは別にいいってことにされててわりと都合いい。
あとはさすがのウィレムデフォーの怪演。サムライミ版は結構昔だったのでトビーもウィレムデフォーも年取ってるんだがトビーはともかくグリーンゴブリンであるウィレムデフォーが年取ってるロジックもようわからないけどまあそれも別にいいんだろう。ドックオクだけあんまり変わってない気がしてそれもまた味わい。

前半から中盤までのハイテンションから、メイおばさんの死で一気にシリアスになるんだけど、メイおばさんって普通の人としての矜持をいつもスパイダーマンの世界に表現していたし、彼女の明るさはトムホランド版の健やかさの一端でもあったと思うので普通に悲しかった。
彼女の死で闇堕ちしそうになるトムホランドを前2人が引き戻す話の流れ上必要なくだりなんだろうけど。
前半のドクターストレンジとのミラー世界での大騒ぎはめちゃくちゃ楽しい。IMAXのわりと前方で見たし、これは絶対映画館で見たほうがおもしろい。
今作で前2作のスパイダーマンシリーズに対しての格上げスパイスかけられた感じがして、なんか反則みたいなことするなーって印象。めちゃくちゃおもしろいはおもしろいけど、そんなやり方ありなんすね。















ファーフロムホームの終わりでもう見るのやめようかなとか思ってたけど、やっぱり見ちゃうな。なんならさかのぼってアメスパまで見ちゃったし、まんまと踊らせられてる感はある。
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