ファースト・カウのmsyのネタバレレビュー・内容・結末

最近でいうと「せかいのおきく」を連想した味変時代劇だった。
おきくの場合は廁を真ん中に据えたドラマだった。この作品はそれがお菓子（牛乳）になっており血生臭い西部劇でなく全編で優しい。自分もその場にいるような暗い画面に目を凝らさないといけないし、言葉少ななスローテンポ。なのにこの世界に引き込まれて時々ふふって笑ってしまうゆるさがあるのすごい。

クッキーがキング・ルーの家に身を寄せた時、ホウキで床を掃き始めたりお花を花瓶に入れるシーン良すぎる…牛がクッキーになついてるシーンもかわいすぎる…そして最後の2人の寝姿が冒頭につながるの見事すぎた…好き…突き放した芸術作品じゃなくてちゃんと分かりやすいところあるバランス感が素晴らしいライカート監督。

冒頭に出る言葉「鳥には巣、クモには網、人間には友情」思い出して感無量になった。