さいとぅおんぶりー

ファースト・カウのさいとぅおんぶりーのレビュー・感想・評価

ファースト・カウ(2019年製作の映画)
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開拓時代にも関わらず富の不均等が既に屹立しており、資本金を持っている封建的な権力構造に独占されている。

彼等の語るささやかな夢は持たざる者にとって本当に夢物語であり叶えられる見込みなど皆無に等しい。そんな暮らしの中でも朴訥な人柄のクッキーは荒屋に花を飾ったりと、生活の機微を大切にしていて開拓時代の粗暴な男達と一線を画している。歴史に埋もれてしまった物語りでありながら、2人は確かに存在したかもしれないと感じさせてくれた。

友情物語りでもありアメリカという国の成り立ちまで描いた秀作。

ラストにピーターBハットンに捧ぐと表記された時に、冒頭の貨物船のショットはAtSeaに繋がってるのかと腑に落ちた。