きみの瞳（め）が問いかけているのnnnのネタバレレビュー・内容・結末

盲目の女性と、道を誤った元ボクサーの恋愛物語。甘い恋愛物ではない、重い展開が続く中での、ヒロインの屈託のない笑顔と主人公の不器用ながらヒロインに真っ直ぐな所が重なり、よく出来た作品だと思う。

吉高由里子のファンが本作ではまた増えるであろうと言い切れるぐらい、素晴らしい演技だと思う。盲目でありながらも、周りを明るく照らすヒロインがいるからこそ、主人公の心変わりがよく伝わった。韓国作品をベースにしているからか、裏格闘技場のようなやや日本では非現実な展開になるが、横浜流星の格闘シーンもかなり迫力があったように思う。実は自分がヒロインを悲劇に陥れた一因だった点も、重苦しいが、裏格闘技に再度出るための主人公の苦しみをよく描いている。

個人的にはエピローグがいまいちで、暴力団は捕まらない歯痒さと、横浜と吉高が再び出会うまでの長さが、長すぎて覚めてしまった感がある。せっかく再会できても、また暴力団に見つかるリスクもあるのではないか、など想像してしまう。そこが感動パートなのかもしれないが、長かったからか泣けなかった。ストーリー展開にもう一捻り欲しかったところ。