おがさ

リチャード・ジュエルのおがさのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.9
爆弾を発見できたのも、疑われて話がこじれたのも、その後何とかなったのも、すべて「愚直な善人」という性格が引き起こした話のように思う。見た目はデブおじさんだし頭がいいわけではないので終始足取りがおぼつかないが、性根はとても真面目で善人なのがにじみ出ているので、見ているこちらも応援してあげたくなってしまう。
最後に泣きながらドーナツを頬張るシーンはぐっと来た。
SNSで他人をたたく人たちへの警鐘的な売り文句を見たが、SNSがない時代にもこんな悲劇が現実で起こってしまっているので、一丸になって人を攻撃してしまうのは人間の本能的なものなんだろうなと思ってしまう。なので仮に人を叩きたいと頭をよぎってしまった人も、この作品やリチャードのことを思い出して、SNSに限らずメディアでも対面でも、人を叩くのは控えましょうと、そう思った。
全体的にシリアスな作風だけど、ちょいちょいシリアスギャグが混ざっていてイーストウッド節が聞いてるなと思った。ブロンド美女がバカにされてるとことか特に。
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