もう一年以上、実家に帰っていないので、冒頭に流れる歌の歌詞からなんだか沁みた。
やたらとモノが多い実家の感じ、家族とのごはん、兄弟げんか… いつか味わったことのある気持ち、これから近いうちにきっと味わうであろう気持ちが、自然に自分と重ねながらヒトゴトとは思えない気持ちで観てた。
踊る小学生男子、アホやねぇと笑いながらも、なんだか切なく愛おしかった。
(象のぬいぐるみ…よい…)
食べ物の場面がたくさんあったのもよかった。
言葉やご飯や町の景色には外国を感じるのに、「知ってるこの感じ」となつかしさもあった。
「夏時間」だし、夏のにおいも感じるけど、あまりベタベタギラギラしない、サラッとひんやりした感じがした。
ひと夏の、ひとつの家族の小さな世界の話を淡々と描いてるのに、そこに至るまでの家族の長い時間の流れも想像させられて、不思議な時間旅行をしたような、夢を見たような後味だった。