Bob

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のBobのレビュー・感想・評価

3.8
日本中の映画館にとってはまさに起死回生の一手となる今作。
中身がダメだったらもう取り返しのつかないくらいのプロモーション量。
上映回数の多さもまんま期待値の表れ。

それだけ自信があるんだろうと言うことで不安も無かったんですが、やっぱりちゃんと面白かったです。

劇場版という名を背負うだけあって、完成度の高い作品でした。
爆裂ヒットおめでとうございます。
多くの人の期待に見事応えたんじゃないすかね。
そこら辺の実写邦画より何倍も芸術的な価値ありましたし。

個人的にはね、序盤〜中盤ちょっと引き延ばしてる感があってギャグのテンポも鈍いなとは思ったけどね。
無限列車のCGも目新しさは無かったし。
ワンピーススタンピードやZにあったような3DCGの空間を2Dのキャラが駆け巡るだけで、そこまでの凄さはない。

その分ラストのバトルシーンは凄まじくカッコよかったです。スピーディーで大迫力で。
そんでもって声優陣の演技合戦はちょっと想像以上でした。
敵も味方も大熱演で震えました。

特に原作でも大好きなエピソード「誰の勝ちか」と「黎明に散る」が描かれたクライマックスは最高の一言。
敵ですら「死ぬな」と声をかけた今作のキーパーソン、煉獄の強さ、優しさが詰まってました。
原作者の吾峠呼世晴さんの言葉のチョイスがそもそも素晴らしいのもありますが、彼の言葉に相当な人達が励まされたと思います。
勿論主人公達の等身大の涙もグッとくるものがありました。

正直大画面で観れる分もっと緻密な絵を期待してましたが、そこまでは行かなかった模様。
ただ今年No. 1ヒットはもう確定。
今作のような良作が多くの世代、多くの人達に届くのは嬉しいですね。

僕はアニメも見たし原作も読んでたのでストーリーに驚きは無く、良い原作が良い劇場版になってて良かったって感じでした。
なのでアニメだけ観て今作に臨む人がめちゃんこ羨ましいです。
忘れられない映画体験になったりして。
Bob

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